研究会 (1999 年 10 月 21 日)

九州工業大学主催


講  師: 池田思朗 氏 (さきがけ研究 21 )

講演題目: 独立成分解析の信号処理への応用

日  時: 10 月 21 日(木) 13:00〜15:00

場  所: 九州工業大学情報工学部(飯塚キャンパス)
          研究棟 5F 知能大学院演習室

講演概要:
独立成分解析は semi-parametric なアプローチを用い,多変量の信号を統計
的に独立な成分に分解する手法である.具体的なアルゴリズムについては高次
統計量に基づく手法や時間相関に基づく手法がある.これらの手法を紹介し,
その特徴について簡単に説明する.また,実際の信号処理の分野への応用も近
年盛んに行なわれているが,そのうちのいくつかについて,我々の行なってい
る実験も合わせて紹介したい.具体的には,実環境下で録音された音声の分離,
また,生体信号(MEG 脳磁計)の信号分離を紹介する.実データを用いる場合に
は,独立成分解析の手法を拡張する必要がある.ノイズの加わった問題への拡
張,また畳み込みのある状況での分離への拡張及びその結果について,デモン
ストレーションも交えながら紹介する.

                               世 話 人: 瀬部 昇 (0948-29-7621)
                                         延山英沢 (0948-29-7728)


講  師: 伊藤 博 助教授 (九州工業大学情報工学部) 講演題目: 一般化状態スケーリング法: ロバスト大域的非線形制御への新しいアプローチ 日  時: 10 月 21 日(木) 15:15〜17:15 場  所: 九州工業大学情報工学部(飯塚キャンパス) 研究棟 5F 知能大学院演習室 講演概要: 本講演の目的は、非線形系の状態あるいは出力フィードバックによるロバ スト制御設計のために最近提案された、状態スケーリング法を紹介するこ とである。そこでは、建設的であり計算機による計算にも適した形で新し く体系化された、非線形制御設計の方法を示すとともに、逆最適非線形制 御への統一的解法を与えることが明らかになった、スケーリングの拡張と いう概念にも詳しく触れる。ロバスト制御への一つの解法を制御則の逐次 的構成という形で提供することで、ロバストバックステッピングに全く新 しい視点を与える。新しいロバストバックステッピングは、一般化状態依 存スケーリングを選択することで、逆最適性を達成する。既存のバックス テッピング手法と同様に、厳密フィードバックという構造を持つシステム であれば、目標の制御器設計はいつも保証される。大域的逆最適化と安定 化で利用する評価関数では、システムの不確かさ要素の構造や大きさなど を事前に指定することができ、更に、得られた逆最適な非線形制御則は、 平衡点の近傍で標準二次形式の線形ロバスト(順)最適制御に完全に一致す る。これらは、逆最適やロバスト非線形制御において現在まで一般的とな っているバックステッピングによる方法や、その他の幾何学的アプローチ 異なり、新しい好ましい特徴であることを述べる。 世 話 人: 瀬部 昇 (0948-29-7621) 延山英沢 (0948-29-7728)

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