研究会 (2004 年 12 月 08 日)


日時: 12/08(水) 14:00〜17:45

場所: 九州工業大学天神サテライトキャンパス Kyutech プラザ
http://www.ims.co.jp/shop/shop/11_04.html
http://www.kyutech.ac.jp/plaza/
講演: 1. 分散型安定化制御器のパラメトリゼーションに関する一考察
         (九州工業大学 瀬部昇, 14:00〜15:15)         
      2. 量子化信号を用いた制御システムの解析と設計
         (東京大学 津村幸治, 15:30〜17:45)

懇親会: ふじけん (18:00〜, tel: 092-732-8007)
地図 (天神サイト マップナビ)
参加者: 津村(東大), 汐月(熊本大), 佐藤(佐賀大), 大貝(早大),
            和田(九大), 延山, 大屋, 伊藤, 市原, 瀬部(以上九工大)



講演概要: 1. 分散型安定化制御器のパラメトリゼーションに関する一考察 安定有理式環を用いた既約分解表現に基づく安定化制御器のパラメトリゼーショ ンは,安定化制御器の構造を明らかにし,制御性能上の限界を明らかにする上で 大きな役割を果たした.分散型安定化制御器のパラメトリゼーションは,これま でにいくつか提案されているが,本質的には d-coprime factorization と呼ば れる特殊な Bezout 恒等式に基づいたパラメトリゼーションであることがわかっ ている.しかし,d-coprime factorization の性質自体があまり明らかではな かったため,分散型安定化制御器のパラメトリゼーションの意味は明らかにされ ていなかった.本発表では,d-coprime factorization, それから決められる干 渉を持たないシステムの意味について明らかにする. 2. 量子化信号を用いた制御システムの解析と設計 近年活発に行われている,量子化信号を用いた制御システムに関する研究 は,ウィーナーも目指した制御理論と情報理論の統合の一つの結果である.シス テム同定や制御系設計における仕様を満足するために,制御対象と制御器の間で 交されるべき情報量は,信号の量子化・符号化,通信路の容量制限により計量さ れるということが,この研究の基本的考えである.本発表では,システム同定, 安定化の各分野における近年の諸結果について解説する予定である.システム同 定においては同定誤差に関する仕様を満たす最も粗い最適量子化器を導出し,そ の結果と一般的な確率分布の推定問題の関係について説明する.一方制御系設計 においては,通信容量に制限のある安定化問題を考え,その結果が,Bodeの定理 にはじまり近年に至る制御理論の多くの諸結果と密接な関係を持つことを説明する.

Last modified: Thu Aug 4 09:10:59 JST 2005