研究会 (2005 年 12 月 27 日)
日時: 12/27(火) 14:00〜18:00
場所: 九州工業大学天神サテライトキャンパス Kyutech プラザ
http://www.ims.co.jp/shop/shop/11_04.html
http://www.kyutech.ac.jp/plaza/
講演: 1. 非線形拘束システムの最大出力許容集合に関する考察
(大阪大学 平田研二, 14:00〜15:45)
2. 入力部に非線形特性を有するシステムに対するロバスト適応制御系の構成
(佐賀大学 佐藤和也, 16:00〜17:45)
懇親会:
KIRIN SOW-SOW
(IMS 12F, tel: 092-733-2073)
参加者: 平田(阪大), 上(明石高専), 佐藤(佐賀大),
向井(九大), 大屋, 市原, 瀬部(以上九工大)
講演概要:
1. 制御系に存在する信号の大きさに関する拘束条件を考慮した解析や設計の問題
では, 不変集合と呼ばれる集合が有益な情報を与えることが指摘されている.
とくに拘束条件を有する線形システムに関しては, 不変集合の一つである最大
出力許容集合が, 具体的に計算可能であることが示されている. これにより,
制御系が拘束条件を達成するための条件を陽に書き表すことが可能になる. 本
稿では, この最大出力許容集合の概念の非線形拘束システムに対する拡張を試
みる. これにより, あるクラスの非線形システムに対しては, 線形システムと
同様に, 最大出力許容集合の計算が可能であることを示す. また線形システム
に関する特徴ある結果の一つに, 最大出力許容集合構成のための計算手順の有
限回での停止性がある. 有限回での停止性が, 同じく非線形システムに対して
成立するための条件に関して, 併せて考察をおこなう.
2. メカトロニクス系の多くは駆動源となるモータの回転運動を直接使って
制御したい部分を駆動するのではなく,歯車やボールネジ,タイミングベルトなど
の伝達要素を介しているのが一般的である.従って伝達要素で発生することが
予想される「不感帯」「ヒステリシス現象」といった非線形現象を補償することが,
高精度な制御を目指した場合必要となる.上述の伝達要素はシステムの入力部に
発生するが,近年,「不感帯」「ヒステリシス現象」のモデルを解析することに
より,これらを統一的に取り扱い,ロバスト適応制御法を用いて補償する方法が
示された.本講演では提案手法をサーボモータに適用し,実機実験結果より
従来までの方法と比べて有効であることを示す.
Last modified: Sat Jan 7 10:46:03 JST 2006