研究会 (2009 年 03 月 16 日)

参加者: Prof. Chaillet, 佐野(鹿児島大), 松尾(大分大), 向井(九大), 伊藤, 瀬部(以上九工大)

講演概要:

1. This seminar synthesizes recent results obtained for the stability 
   and robustness analysis of dynamical systems interconnected in 
   cascade form. It recalls fundamental concepts for the robustness 
   analysis of nonlinear plants and then focuses on two properties of 
   interest when dealing with perturbed systems, namely integral 
   input-to-state stability and practical stability. We present 
   sufficient conditions for which each of these notions is preserved 
   under cascade interconnection. The obtained conditions are of a 
   structural nature, which makes their use particularly easy in 
   practice.

2. 天井クレーンに関連した二つの荷物とロープからなる系を取り上げ，荷物の揺れ
   およびロープの振動をフィードバック制御により効率よく抑える手法について述べる．荷物の
   部分は常微分方程式によって表せるが，ロープの部分は荷物とロープ自身の質量の影響で
   係数が空間変数に依存する形の波動方程式によって記述される．はじめに，このような系に
   対してエネルギー関数を定義し，それが時間に関して非増加になるように制御則を導出する．
   つぎに，制御則が組み込まれた閉ループ系をあるヒルベルト空間で定式化し，ラサールの
   不変性原理を用いて漸近安定になることを示す．さらに，閉ループ系がより速く安定化される
   ように，制御則に含まれるパラメータを集中定数モデルに基づく手法を用いて最適化する．
   最後に，本手法により荷物の揺れおよびロープの振動が効率よく抑えられることを数値実験
   を通して示す．