研究会 (2025 年 03 月 08 日)

SICE 九州支部 制御理論と応用に関する研究会 共催
日時: 3/08(土) 13:30〜17:30  (開場 13:00)

場所: アクロス福岡 601 会議室

講演1: 外乱オブザーバの統一理論の構築に向けた有効性と包含関係の理論的解析
   (鹿田 佳那, 九州工業大学D3)

講演2: 研究生活40年のうたかたを振り返って
   (延山 英沢, 九州工業大学)
                    (以上敬称略)

懇親会: 18:00〜 食堂 ぎんみ (ginmi)
    (会費 10,000円の予定)

参加者: 佐藤, 國松, 岡島(熊大), 佐藤(佐賀大), 川田(北九州高専),
    松井(福工大), 畑田(福大), 和田, 川邊, 蛯原, 山本(九大),
    延山, 大屋, 古賀, 伊藤, 福井, 鹿田, 瀨部(九工大)
                        (以上敬称略)

問合せ先: 瀬部昇 (sebe[a]ics.kyutech.ac.jp)

概要

1. 制御系設計でのモデル化誤差などによる制御対象の不確かさは,サーボ系の応答にば
   らつきをもたらす.この応答のばらつきを抑制する制御を実現するための方法として,
   これまでに逆モデル型外乱オブザーバ,生成モデル型外乱オブザーバ,モデル誤差抑
   制補償器が提案され,機械系の分野では盛んに応用されてきた.しかし,これらの方
   法の理論的な有効性や相互の関係は完全に明らかにはなっておらず,個別に適用法の
   検討が進められてきた.そこで本研究では制御理論の立場から外乱オブザーバに対す
   る包括的な理解を与えることで,制御系設計の見通しを良くすることを目的として,
   統一理論の構築を目指している.本講演ではまず,サーボ補償器を含む主制御器に対
   して外乱オブザーバを組み込んで構成した2自由度制御系は,一般によく用いられて
   いる2自由度PID制御系とは異なり,サーボ特性とは独立に出力感度特性の型を指定で
   きるという有効性をもつことを状態空間表現で解析した結果を紹介する.次に,構造
   ではなく特性に基づいて包括的に外乱オブザーバを定義し,直接的に相互の関係を論
   じることを可能とすることで,様々に定義された外乱オブザーバの集合の間に見出さ
   れた理論的な包含関係を紹介する.

2. 大学院での研究生活を始めて約40年が経ちました.定年退職を迎えるにあたり,むだ
   時間系の制御,デッドビート制御,Sum of Squares (SOS),固定次数制御器設計など
   や企業との共同研究について,その間考えてきたことを振り返ってお話ししたいと思
   います.


Last modified: Mon Mar 10 16:33:04 JST 2025