双線形行列不等式(BMI)制約問題は制御系設計問題において重要な問題である.
一方で,BMI制約問題は数値的な求解が困難であることが知られている.
逐次LMI化法 (Overbounding Approximation Method)はBMI制約問題を解く手法の一つで,
BMI制約を十分条件である線形行列不等式(LMI)制約に近似し,
繰り返しLMI制約問題を解くことで元のBMI制約問題の近似解を得る方法である.
逐次LMI化法は以下の特徴を持つ:
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BMIの一般形で記述できる設計問題であれば,どんな問題にも適用できる.
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近似されたLMI制約の最適化問題を繰り返し解くことで,
目的関数値は単調に減少し,暫定解を改善できる.